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にげみち。

「ichiei」の雑文置き場。最近、短歌に凝ってます。

014:更(ichiei) 

おむかいの更地に分けてやりましょうたんぽぽ棉毛三日分ほど
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013:極(ichiei) 

極彩の夢を尽くした翌朝の枕がぬるい溢したように

012:わずか(ichiei) 

椀の底わずかにのこる野菜クズ貪り食って明日に備える

011:習(ichiei) 

あいつから習った酒の飲み方を思い返して一晩明かす

010:賞(ichiei) 

壇上の賞状授与など茶番だと僕等は花を投げ棄てる

009:テーブル(ichiei) 

テーブルに萎びたダリアを飾り付け冷めた紅茶を嗜むある日

008:瞬(ichiei) 

夏の日に濡れた瞳で瞬けば七つの欠片となる地球

007:別(ichiei) 

知恵の輪のふたつの銀は離されてぼくらは別の生き物なんだ

006:券(ichiei) 

「ジョヴァンニの通行券が欲しかった」「ああ、俺もだよ」雨夜の対話
thread: 短歌 | janre: 小説・文学 |  trackback: 0 | comment: 0 | edit

005:叫(ichiei) 

叫びとは届かないもの宇宙には真空地帯が多すぎるのだ