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にげみち。

「ichiei」の雑文置き場。最近、短歌に凝ってます。

2013/10/01 一首と一句 

バス停の背後のみ花を植ゑてある奥行きのなき町に戻り来ぬ / 花山多佳子『空合』
平面的な風景。自分の家の近所にもそんなとこがあるなあ。ものすっごく薄い(奥行き1メートルそこそこ)ビルとか。でもそんなちゃちな街でも自分の街なんだなあ、と、帰ったときに思う。昔大きく見えていたものが今見るとうすらよごれてちいちゃい。でも、捨てきれない。タオルで作ったぬいぐるみみたいに。手垢のついたものってそうなるだけの理由があって、つまり使いよいんだよね。




天高し人生なんと恥多き(鈴木真砂女)
「天高し」と「秋高し」の違いは何か、と俳句ポスト365の影響で考えてたりしてた。自分は今日の空と季節全体の空と解釈してた。……浅い、浅いよ解釈が。とにもかくにも、この句は「天高し」の部分「秋高し」じゃ置き換えられないよなあ。「天高し」と言い切ることでびしっと青い空の一点、天頂がみえてくる。秋高しはいつか見たスキー場の空をおもいだす。スキー場といっても冬にみたんでない、残暑の濃い秋、つまりただの山。そっから見たまるくて大きな空を思い出す。
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