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にげみち。

「ichiei」の雑文置き場。最近、短歌に凝ってます。

2013/10/02 一首と一句 

毎度遅刻気味です。少しずつでもいい、毎日やりたい。
かの人も現実に在りて暑き空気押し分けて来る葉書一枚/ 花山多佳子『空合』
【現実】に【うつつ】というルビ。花山氏の歌が連続してますが手抜きじゃないんですよ、適当にNHK短歌やらなにやら開いて「あ、これにしよう」と思ったのがたまたま連続しちゃっただけなんですよ(手抜きじゃ内科)。葉書一枚分の質感はたいしたことないはずなのに、この歌だとたしかな重みを感じる。まるで葉書そのものが意思を持ってこちらにやってきた、というような。ぬらっと魚みたいに泳いできたような。夏の暑さのなかでは、そこにあるはずの現実はちょっとだけ遠い。



能なんて何年見てないんだろうなあ。地方住まいじゃあ歌舞伎は無理だが、幸せなことに能はなんとかなる地域にいるので、たまには見に行きたいとは思ってるんですが。能舞台っていいよな、能をしていないときですら、いい。あの独特な作りに思いをやるときは、精密機械に目を奪われているときと似たようなときめきをかんじる。なんでだろうね、まったく似てないのに。どちらも職人芸の賜物だからなんだろうか。あ、ただの思い出語りになっちまった。でも、人がいる能舞台は別の意味で「冷ゆ」な気がするの。緊張感は背筋をぴんとさせる。つめたい(これは冬の季語)。
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