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にげみち。

「ichiei」の雑文置き場。最近、短歌に凝ってます。

2013/10/07 一首と一句 

ずっと手抜き。

カテドラルが夕映えの髪を梳かしをり 春のかなしみ春におさめよ/日置俊次『ノートル・ダムの椅子』
旅の歌らしい。そして、男性の歌人か。「髪を梳かしをり」という表現から連想するのは女性だから……自分のことじゃなく、旅先でみた女性の写生かなあ。異国では身体のひとつひとつが違った重みをもっていそうだから、自分自身のことだっていいわけだけど。旅のかなしみは旅においていく、旅のまえのかなしみも旅のなかに入れ込めてしまう、そしてどうしようもない日常に還る。




木曾節を寂しと聞けり水の秋(鈴木圭子)
木曾節ってどんなだっけ、と、ぐぐってみる。
木曽節 - Wikipedia

木曽地域に近世から伝わる民謡で、木曽の良材を河川に流して運ぶ「川流し」をモチーフに、木曽の自然(木曽川とまわりの山々)と人情を朗々と歌い上げている。


ああ、こりゃたしかに水の秋ですね。木曾節を背景に秋の川を下る筏……でも「寂し」なのか。いったいなにがさびしいんだろう。秋だから、という理由でないんじゃないかな。うーん、過疎とか? なんか違うなあ……。
ところで「水の秋」と「秋の水」の違いは、自分は、大きさかなと受け取った。掌に掬った水、空を映す小さな水、水道水でも自然水でもどっちでもいい、夏に比べていささか感度の上がった液体が「秋の水」、対して川とか湖とか貯水池とか、湖沼とその周辺の風景が「水の秋」かと。ま、ただの私感です。
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