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瞼を撫でる光のあかるさに目が冴えた。やわらかな太陽光線、今朝は晴れ。抜け出した寝床をろくに直しもせず、汲み置きの水で顔をあらい、無醗酵のパンと砂糖なしのお茶で腹を満たす。砂に似た感覚を奥歯でゆっくりとすりつぶしながら、スケジュールを組み立てる。今日はなにをしようか。なにをしてもいい。僕にルールはない。ある日突然イナゴのように空をうめつくした弾道ミサイルの群集が国や町といっしょに法律、常識、制約、なんかも崩壊させて、たしか、今日で7日。ミサイルのひとつ(いや、たぶん、それ以上)にしこまれた細菌だかなんだかが、僕たち人類の余生をこそげおとしていき、それはまるでとぎすまされたナイフエッジの怜悧さと抜け目のなさをかねそなえていたから、この界隈にはもはや僕以外の誰も生き残ってはいない。7日のあいだに確認した。7日でできることといったら、それくらいだった。僕は神にはほどとおいし、ただ僕のなかの狂気にちかいどこかが他人よりもじょうぶだっただけで。今日の予定をようやく決めた、西にでかけよう。その方角をえらんだのになんの理由もなく、もしかしたらあるのかもしれないけれど、そいつは屋根裏にしまいこんだ絵本とおんなじ、必要なときにこそ取り出すことのできない、僕の心に沈んでいる眠っている。僕はアジトを抜け出し、空をみあげて、まばたきのあとに視界にはいってくる風景は僕とおんなじくらいに壊れた一羽の鳥が天空をななめによぎるのと、悪夢を醒まさぬ光がキラリ。