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私はおじさんといっしょに暮らしています。けしてつやっぽいはなしではありません。
伯父さん。父と母と、どちらか分からないけれど、その人とは血がつながっています。30歳も終わりか、40歳をすこし越えたかくらいの年齢の人です。ていねいにもりあがった筋肉をしています。プロレスラーの誰だかに似ている気もしますが、私はその方面の知識にはうといので、具体的な名前をあげることができません。
その家にふたりっきりというわけではないです。いつも家族のうちのだれかがいます。しかし、その日はふたりっきりでした。私は「ふたりっきり」というものがひどく苦手です。どんな人ともひとしく「ふたりぼっち」などという状況にはなりたくありません。ひとりのほうがどんなに気楽なことでしょう。だから、その日もいやだなぁ、と思っておりましたら、どうやら伯父さんもどこかにでかけるようです。ふぅん、と私はながしました。人ひとりの決定なんか、どうだっていいんです。私に関係なければ。
伯父さんはたいそういそがしく台所の周辺を行き来しておりました。私が一度部屋に帰り、再び台所に顔を出すと、まだあたたかい湯呑みがキッチンのうえに残されておりました。湯呑みの中には、湯気をたてる飲み物もあります。私はいっきに飲み干しました。とてもおいしかったです。ちょっと昆布茶に似た味がしました。
すっかり湯呑みを空にしたころ、伯父さんがどこからあらわれて、今飲むつもりだったのに、と私をせめます。私はしかたがないから、飲み物をあたらしくつくることにしました。しかし、この飲み物ははじめてみたものです。どこにあるの、と伯父さんにたずねました。2番目のひきだし、という答えが返ってきました。しかし、いったいどこをさして2番目だというのでしょう。私はてきとうなひきだしを開けてみます。そして、今、私がてをかけている引き出しは、引っ越し前にとっくに捨てたキッチンキャビネットだと気が付いたのでした。
味がある夢ってめずらしいんじゃないかしら。ちなみに、私に、こんな伯父はいない。