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にげみち。   黄色い傘の夢

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2006_06_04 .Sun
[日日]夢泡花  
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この日本でも年に数度の割合で、夕方のない一日がある。どうやら今日はそれらしく、時刻は午後の9時になろうとしているのに、窓の外の景色は真昼のあかるみをしんしんとたたえている。白いな、と、思った。白夜からの単純な連想だろう。沁みひとつない白さというのではない。ところどころ汚れている、だがこれの自然の白というものだろう。そう思った。
なにかのきっかけで窓のない部屋に少しのあいだ、カップの水を空にするくらいといっていいだろうか、それだけの少しのあいだ閉じきり、また出て行こうとすると、そのころにはもう夜になっていた。境目を目撃できなかったのはとても恨めしかったが、それより、外野の急激な暗さに目を奪われる。突然の変化は、精神にナイフをすりよせる。私はなにかを忘れたような気持ちになって窓の外を眺めやると、ふと、はるかな方角に黄色い傘をみかける(あぁ、窓の外は雪野原だった)。
あれだ。忘れ物はあれだ。
取りに行かなきゃ、と、思って外出のしたくをはじめる。あそこまで辿り着くには相当な時間がいるのだろう、と、思う。電車で二駅分ぐらいを使わなきゃな――電車がどこにある? というか、そんなものを見つけられる?
夢だもん、中途半端なことも理屈のとおらないことも、きっと全部しかたがない。
上記とはまったく関係なく鯨月堂さんの写真がたいへん美しくて、好きだ。
写真の善し悪しというのはよく分からないけど、好きなものは好きなの。

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